【終始】 廊下を歩いていると、教室の中から声がきこえてきた。 「俺、お前のこと好きやねん…」 「ホンマに!?あたしも!!」 何これ… 鞄取りに来ただけなのになんでカップル成立の瞬間見なきゃなんないわけ!? 誰よこんなところで!! …っ! 最悪… あたしの好きな人が別の子に告白していた。 もうこの恋とはサヨナラか… そう思うと泣けてきて、廊下で1人蹲ってしまった。 「おい、お前何…え、泣いとるん?」 誰かやってきた。 この人、確か同じクラスだった気がする。 もうどうでもいいや… 何とでも言ってよ… 「あー…あれ見てしもたんか…そりゃ最悪やな」 あたしはそいつを無視して立ち上がった。 「え…あんなか行くん?大丈夫なん?」 「鞄…」 「…ちょぃまち」 彼はあたしを止め、躊躇いなく教室に入ってった。 「邪魔するなー。心配せんでも鞄取りきただけやから」 そう言いながらあたしの鞄を取ってきてくれた。 「ほれ」 「ありがと」 「ほなまた明日な!」 「うん」 よく知らないけど、案外いい人なんだな… 家に帰り鞄をあけると見慣れないメモ用紙。 「電話番号とアドレス…?」 彼のかな? メールしてみよ。 ただメールを送るだけなのに、何故かあたしはドキドキしながら文字を打っていた。